健康な地域社会の実現と 区民福祉の向上をめざして
風呂は体の汚れを落とすだけでなく、健康増進に欠かせません。
その一つが、湯につかることで皮脂や汚れを洗い流し、心身をリフレッシュします。また、体表面に水圧が加わることで、下半身にたまった血液を心臓に向け還流させ血行を促進させます。
その結果、全身に酸素や栄養を送り込み、体内にたまった乳酸など疲労物質を体外に運びだし新陳代謝を促進、肩こりを取り除きリラックス効果を生みます。
また湯の中では浮力が働き体重が約1/9になり、体が動かしやすくなります。地上で体を動かすのに困難を感じる人も、風呂の中ではラクに動かせるようになりますから、手足の関節や腰を動かしてみるといいでしょう。
そして風呂で体が温まった状態で睡眠をとると、ぐっすり眠れ朝が迎えられます。
体を芯から温めるというと、肩までつかってと考えがちですが、肩までつかる入浴は、水圧が全身にかかり、その水圧で血液が心臓に集中し、心臓が大きく膨らみ負担をかけることになります。
特に高齢者や血圧や心臓の気になる方は、肩までつかる入浴より胸までの半身つかる入浴法をおすすめします。
人間は立っている状態では血液の1/3は重力によって下半身にたまっています。半身浴で下半身に水圧をかけていると血液が上半身へと移動するので、全身の血液バランスが、横になったときと同じ状態になります。
さらに下半身で温められた血液が全身を巡るので、体が内側から温まっていきます。
湯冷めするのは入浴後1時間以内ですから、風呂から上がったらすぐに体を拭いて、衣服を着け暖かくしていることが大事です。
また、髪の毛が濡れたままでいると体温が奪われ、風邪を引く原因にもなります。ところで、浴槽に入浴剤を入れると、浴後の保温効果が一晩中持続するということがわかっています。
現在はさまざまな入浴剤が売られていますし、柚子湯など昔ながらの入浴法も多数あります。好みの入浴剤を入れお風呂を楽しんではいかがでしょう、湯冷めを防ぐ一番の方法かもしれません。